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Aphaenogaster

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アシナガアリ属

Aphaenogaster


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学 名

Aphaenogaster

解 説

中型から大型のアリで,働きアリはつぎのような特徴をもつ。体は一般に細長く,脚も長い。触角は12節で,先端の4節(まれに5節)はべん節の他の節よりも長く,ややふくらんだこん棒部を形成する。ただし,こん棒部の長さはべん節の残りの部分よりはるかに短い。後胸溝は明瞭で,前伸腹節は1対の刺をもつ。エチオピア区をのぞくほぼ全世界に分布し, Emery (1921) は5亜属55種を認めた。現在140を超す種が世界から知られるが,実際には種数はこれをはるかに上回るものと考えられる。形態的に区別困難な種が多いうえ,染色体レベルでの多型現象も知られ (Crozier, 1977),分類がむずかしいグループである。
日本では琉球列島に多くの種が生息し,これまで15種が確認されているが,分類はまだ完成していない。日本産の種では,イソアシナガアリが岩場を好む以外は主として森林性でふつう土中に営巣する。現在のところ,すべて単女王制で,働きアリに多型は認められない。一部の種では,腹部を体の下におりまげて歩く習性 (腹曲げ行動) がある。
「和名一覧」(日本蟻類研究会, 1988) では,7種 (4記載種, 3未詳種) の日本での分布を確認していたが,その後 西園・山根 (1990) は A. famelica erabuを記載した。最近,Watanabe & Yamane (1999)は上述の3種を含め8種を新種として記載し,日本産本属は計15種となった。
なお,ごく初期のコロニーから得られた働きアリでは,一般に頭部が細長く,前伸腹節刺やしわが発達せず,一見別種の観を呈する場合があるので注意が必要である。種の同定にはコロニーから得られた様々なサイズクラスの個体の注意深い比較が不可欠である。

文 献

  • Emery, C. (1921). Hymenoptera, fam. Formicidae, subfam. Myrmicinae. . In P. Wytsman, ed., ""Genera Insectorum"", fasc. , 174A, 1-94. .
  • Crozier, R. H. (1977). Genetic differentiation between populations of the ant Aphaenogaster 'rudis' in the southeastern United States. . Genetica, 47, 17-36.
  • Nishizono, Y. & Sk. Yamane (1990). The genus Aphaenogaster (Hymenoptera, Formicidae) in Kagoshima-ken, southern Japan. . Rep. Fac. Sci. Kagoshima Univ. (Earth Sci. & Biol.), 23, 40.
  • Myrmecological Society of Japan, Editorial Committee (ed.) (Ed.). (1988). A list of the ants of Japan with common Japanese names. The Myrmecological Society of Japan, Tokyo.
  • 寺山(1999)
  • 渡辺・山根(1992)
  • Watanabe & Yamane, 1999
  • Yamane, 1996

担当者

渡邊啓文・山根正気