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アリ科

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ヤマアリ亜科

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オオアリ属


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ITIS

 

Myrmamblys

Hymenoptera On-Line

 

Myrmamblys

FORMIS

 

Myrmamblys


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ウメマツオオアリ亜属

Myrmamblys


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学 名

Myrmamblys

原著論文

Forel, A. (1912) Formicides néotropiques. Part VI. 5me sous-famille Camponotinae Forel. Mémoires de la Société Entomologique de Belgique, 20: 59-92.

 

シノニム

Myrmamblys Forel, 1912.
ウメマツオオアリ亜属 : 日本蟻類研究会編,1988.
イトウオオアリ亜属 : 馬場, 1965.

解 説

 オオアリ属Camponotusの1亜属で、含まれる種はいずれも小型種。大型働きアリの体長は7 mm以下。頭盾前縁の中央部はへこまない。大型働きアリの触角柄節は短く頭幅と等しいかより短い。大型働きアリおよび雌アリの頬,頭盾,大あごの立毛は短く,先端が切断された形状。働きアリは大型働きアリと小型働きアリの明瞭な2型を示す。
 ウメマツオオアリ亜属は、和名一覧(日本蟻類研究会, 1988)以降データベース2003年版(アリ類データベース作成グループ, 2003)まで、新たな資料が発表されるたびに変更が生じており、非常にわかりにくくなっている。以下に古い資料から順に挙げて、その過程を整理したい。
 和名一覧(日本蟻類研究会, 1988)ではまず、イトウオオアリCamponotus itoi、ナワヨツボシオオアリ C. itoi var. nawai(現 C. nawai)、ケブカツヤオオアリ(現 クサオオアリ亜属のC.(Myrmentoma) nipponensis:種のページ参照)、そしてウメマツオオアリC. tokioensis (現 C. vitiosus)の計4種がウメマツオオアリ亜属Myrmamblysに所属する種として挙げられている。
 次の検索と解説(II)(日本蟻類研究会, 1991)では、Terayama & Satoh(1990)によって種へと昇格されたナワヨツボシオオアリがC. nawaiとして掲載され、ケブカツヤオオアリがクサオオアリ亜属に移動されたほかに、ヤマヨツボシオオアリC. yamaokai、オガサワラオオアリC. ogasawarensis、ホソウメマツオオアリC. sp. 6(現 C. bishamon)の3種が本亜属に新たに加わっている。
 その3年後に発表された県別分布図(寺山 & 木原, 1994)では、これにウスキオオアリC. sp. 7(現 C. yambaru)とミヤコオオアリC. sp. 8(現 アメイロオオアリ亜属のC. (Tanaemyrmex) friedae:種のページ参照)の2種が加わり、この時点で計8種が本亜属に配置されていたことになる。
 翌年発表のデータベース1995年版(アリ類データベース作成グループ, 1995)ではミヤコオオアリが再び亜属不明になり(間違い?)、これによって7種に、1998年には寺山によってあらたにダイトウオオアリC. sp. 9(現 C. daitoensis)が報告/本亜属に追加されて8種に(寺山, 1998)、同じ年に発表されたデータベース1998年版(アリ類データベース作成グループ, 1998)ではウスキオオアリがアメイロオオアリ亜属Tanaemyrmexへと移動(間違い)されるものの、同時にミヤコオオアリが本亜属に復活(間違い)して、結果的には8種に、と、度重なるミスも加わりとにかく出入りの激しい亜属となっていた。
 翌年の1999年になって、Terayamaはそれまで学名未決定種であったホソウメマツオオアリ、ダイトウオオアリ、ウスキオオアリの3種を新種として記載するのと同時に、各亜属とそれに所属する日本産種との関係を改めて示した(Terayama, 1999)。これによってようやくウメマツオオアリ亜属に含まれる日本産種は、イトウオオアリ、ウメマツオオアリ、ウスキオオアリ、オガサワラオオアリ、ダイトウオオアリ、ナワヨツボシオオアリ、ホソウメマツオオアリ、ヤマヨツボシオオアリの計8種へと整理された。なお、この論文が掲載された論文集の中の別の論文で、Yamane & Terayama(1999)はウメマツオオアリの学名を変更している(ウメマツオオアリ参照)ことを付け加えておく。
 データベース2003年版(アリ類データベース作成グループ, 2003)では1998年版に生じた間違いがそのまま引き継がれていたため、本改訂でそれらをすべて修正した。

文 献
  • Forel, A. (1912). Formicides Neotropiques. Part 6. 5me sous-famille Camponotinae Forel. Mem. Soc. Ent. Belg. 20: 59-92.
  • 馬場喜敬 (1965). アリの生態. 143 pp. 明玄書房.



    追加引用文献:
  • アリ類データベース作成グループ (1995) 日本産アリ類画像データベース. 日本蟻類研究会, 東京.
  • アリ類データベース作成グループ (1998) 日本産アリ類画像データベース. 日本蟻類研究会, 東京.
  • アリ類データベース作成グループ (2003) 日本産アリ類画像データベース. アリ類データベース作成グループ, 仙台.
  • 日本蟻類研究会  編 (1988) 日本産アリ類和名一覧. 日本蟻類研究会, 東京.
  • 日本蟻類研究会  編 (1991) 日本産アリ類の検索と解説(II)カタアリ亜科,ヤマアリ亜科. 日本蟻類研究会, 東京.
  • 寺山 守 (1998) "日本産蟻類の検索と解説I、II、III" 以降の学名変更種一覧. 蟻, 22: 13-18.
  • Terayama, M. (1999) The ant genus Camponotus Mayr (Hymenoptera: Formicidae) in Japan. Memoirs of the Myrmecological Society of Japan, 1: 25-48.
  • 寺山 守 & 木原 章 (1994) 日本産アリ類県別分布図. 日本蟻類研究会, 東京.
  • Terayama, M. & Satoh, T. (1990) A new species of the genus Camponotus from Japan, with notes on two known forms of the subgenus Myrmamblys (Hymenoptera, Formicidae). Japanese Journal of Entomology, 58: 405-414.
  • Yamane, Sk. & Terayama, M. (1999) A new species of Pristomyrmex Mayr from Japan, and a proposal of a new synonym of species in the genus Camponotus Mayr (Hymenoptera: Formicidae). Memoirs of the Myrmecological Society of Japan, 1: 17-24.
担当者

吉村正志(2008改訂)、寺山 守・森下正明・小野山敬一(〜2003)