2003年英語版に ジャンプします。
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ウスキオオアリ
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Camponotus yambaru |
原著論文
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Terayama, M. (1999) Ant genus Camponotus Mayr (Hymenoptera; Formicidae) in Japan. Memoirs of the Myrmecological Society of Japan 1: 25-48.
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シノニム |
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Camponotus (Myrmamblys) yambaru, Terayama, 1999.
Camponotus (Tanaemyrmex) yambaru (間違い): アリ類データベース作成グループ, 2003b.
Camponotus yambaru : Japanese Ant Database Group, 2003; アリ類データベース作成グループ, 2003a.
Camponotus (Myrmamblys) yambaru : 寺山, 2004.
ウスキオオアリ : 寺山 & 木原, 1994.
Camponotus (Myrmamblys) sp. 7 : 寺山 & 木原, 1994; アリ類データベース作成グループ, 1995, 1998.
Camponotus (Tanaemyrmex) sp. 7 (間違い?): アリ類データベース作成グループ, 1998.
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解 説 |
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ウメマツオオアリ亜属Myrmamblysの1種で、小型働きアリで体長3.5 mm程度,大型働きアリでは体長5 mm.体は黄色から黄褐色.大型働きアリでは頭部が胸部や腹部よりいくぶん暗い.大あごに6歯を備える。触角柄節は短く,頭部後縁に達する程度。前胸背面・中胸背面のそれぞれには2から4本の立毛が見られる.前伸腹節には10本程度の立毛がある.前伸腹節の後面は急激に落ち込む.腹柄節は薄く,背縁に立毛をもつ.
小型働きアリでは大あごに5歯を備え,触角柄節は先端の1/3が頭部後縁を越える。前胸背面に立毛はなく,中胸背面に1対の立毛が見られ,前伸腹節には10本程度の立毛が見られる。
本種の初出は、県別分布図(寺山 & 木原, 1994)中でのウメマツオオアリ亜属の学名未決定種、ウスキオオアリCamponotus (Myrmamblys) sp. 7としての掲載である。翌年に公開されたデータベース1995年版(アリ類データベース作成グループ, 1995)では同様の名前で掲載されているのだが、1998年版(アリ類データベース作成グループ, 1998)ではアメイロオオアリ亜属Tanaemyrmexへと移されている。種のページの学名にはウメマツオオアリ亜属の名が残っていたことから、これが単なるミスなのか、意図的な移動なのかは判断がつかない。
翌年の1999年にTerayamaによって、本種はCamponotus (Myrmamblys) yambaruとして新種記載され、その際にウメマツオオアリ亜属に配置されることが明示された(Terayama, 1999)。しかし、データベース2003年版では1998年版の体系をそのまま引き継いでしまったため、本種は依然としてアメイロオオアリ亜属に配置されたままになっていた。本改訂ではデータベース内の亜属の混乱を修正し、ウスキオオアリはウメマツオオアリ亜属に配置する。
樹上性で,枯枝や竹の中に巣が見られる。沖縄本島北部からのみ得られている.
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文 献
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- Terayama, M. (1999). Ant genus Camponotus Mayr (Hymenoptera; Formicidae) in Japan. Memoirs of the Myrmecological Society of Japan 1: 25-48.
追加引用文献:
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アリ類データベース作成グループ (1995) 日本産アリ類画像データベース. 日本蟻類研究会, 東京.
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アリ類データベース作成グループ (1998) 日本産アリ類画像データベース. 日本蟻類研究会, 東京.
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アリ類データベース作成グループ (2003a) 日本産アリ類全種図鑑. 学研, 東京.
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アリ類データベース作成グループ (2003b) 日本産アリ類画像データベース. アリ類データベース作成グループ, 仙台.
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Japanese Ant Database Group (2003) Ants of Japan. GAKKEN, Tokyo.
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寺山 守 (2004) 日本産有剣膜翅類目録. Memoirs of the Myrmecological Society of Japan, 2: 1-123.
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寺山 守 & 木原 章 (1994) 日本産アリ類県別分布図. 日本蟻類研究会, 東京.
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担当者
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吉村正志(2008改訂)、寺山 守(〜2003)
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