日本産アリ類画像データベース(以下、アリ類データベース)は、インターネット(WWW)が日本で一般に普及しはじめて間もない1995年に「日本産アリ類カラー画像データベース」としてWeb上に公開された。その後1998年版、2003年版を経たのち、2007年7月に2007年ベータ版としてリニューアルして、現在に到っている。公開当初からの累積アクセス数は既に1億6000万ヒットを超え、現在も、ほぼ月間100万以上のアクセスを記録するWebサイトである。 今回で3回目になる改訂作業は2006年から始まり、2007年7月の2007ベータ版公開によって改訂をユーザに告知し、2008年3月には2008年CD-ROM版として出版するに至った。今回の改訂のひとつの大きな特徴は、改訂作業と同時進行でWebページを随時更新していくという、これまでのアリ類データベースにはなかった方法を導入したことであった。この方式は、2008年版CD-ROMの出版以降も継続していくこととなる。 2008年CD-ROM版では、基本的なページデザインは2003年版を引き継ぎ、一見すると各ページにそれほど大きな変化はない。これは、今回の改訂の主眼がページデザインやシステムではなく、掲載されている情報そのものに置かれているためである。最新の日本産アリ類のリストや、過去の名前との対応を追えるシノニムさくいんなども、その一環として追加された。
なお、なるべくコンパクトにまとめるため、2008年版CD-ROMには、日本語版のみを収録している。英語版が必要な場合には、引き続き2003年版を参照していただきたい。 最後に、これはグループ内の事情であるが、今改訂からは長らく代表をつとめていた今井氏に変わり、吉村が改訂の責任を担うこととなった。私自身、1999年からデータベース作成グループに参加しているが、それ以前はこのデータベースを使ってアリの情報を学んだユーザの一人であった。これまでの成果を踏襲しながら、次世代へとバトンが引き継がれるというのも、最古参といわれるアリ類データベース作成グループの、際立った特徴のひとつといえるだろう。 新しい体制のもと、これまで以上に充実したコンテンツをユーザの皆さんに提供できるよう、取り組んでいくつもりである。これまで同様、アリ類データベースを活用していただければありがたい。 2008年4月 <このページのトップへ> |