アリの王国
アリの体
羽のあるアリ
アリの結婚飛行
アリの国の女王
卵の産みわけ
アリは力もち
アリの行列
アリの好物
アリの牧場
どれい狩り
アリの戦い
アリジゴク
アリの冬ごもり
アリの飼育

もくじ
さくいん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリは冬,なにをしているの?

 春から秋のあいだ,いろいろな場所ですがたをみることができたアリは,冬になると,ぱたりとすがたをみせなくなってしまいます.また,春から秋にアリがさかんにでたりはいったりしていた巣あなも,冬になるとなくなってしまいます.
 いったいアリたちは,冬のあいだどこにいってしまうのでしょう.
かれ木のなかでじっとして冬をこす,ムネアカオオアリCamponotus obscuripesのめす
 アリは,体温がまわりの温度とともにかわります.ですから,冬になると,体がひえて,うごけなくなります.そこで,あたたかい土のなかや,木の皮のうらなどで,じっとしているのです.
 ほとんどのアリは,秋にたくさんえさをたべて体に脂ぼうをため,冬のあいだはなにもたべません.
 それまでアリのではいりしていた巣あなは,ではいりがなくなるので,しぜんに土やすながかぶさり,とじてしまいます.春になってあたたかくなると,アリはふたたびうごきはじめ,巣の入り口をあけて,そとにではじめるのです.
「アリとキリギリス」のアリ
 イソップの童話に,「アリとキリギリス」という話があります.夏と秋にいっしょうけんめいはたらいたアリたちが,そとにたべもののすくなくなる冬には,たくわえたたべものをたべてくらしているという話です.
 クロナガアリMessor aciculatusは,秋になると,植物のたねを巣にはこんでたくわえます.そして,冬のあいだ,このたねをたべてくらしています.
 ほかのアリは,冬にそなえて,たべものをたくわえるようなことはしません.
クロナガアリM. aciculatusは秋にたべものをたくわえます