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もくじ
さくいん

なぜ羽のあるアリがいるの？

　ハタラキアリには羽がないのに，めすアリとおすアリには，なぜ羽があるのでしょう．

　じつは，めすアリも，おすアリも，これから結こん（交尾）するわかいアリなのです．そして，この羽は，アリの結こん飛行のときにつかわれるのです．

クロオオアリのめすアリとおすアリは，秋に巣のなかでおとなになります．おとなになっためすアリとおすアリには，四まいの羽がついています．そして，巣のなかで冬をこし，つぎの年の五月に，巣あなから地面にでてきます．めすアリとおすアリは，これから交尾するのです．

　交尾の日は，五月二〇日ごろの，むしあつい日の夕方がえらばれます．まず，体のかるいおすアリがとびたちます．めすアリは，体がおおきくておもいので，草や石の上にのぼり，たかい場所からとびおりるようにしてとびたちます．

　めすアリは，おすアリのだすいいにおいをたよりにとんでいきます．ですから，羽は，アリが交尾するのに，とてもたいせつなものです．ハタラキアリは交尾をしないため．羽がいらないのです．

交尾をおえて葉の上におちてしんだ，クロオオアリCamponotus japonicusのおすアリ