2003年英語版に ジャンプします。
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原著論文
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Mayr, G. (1866) Diagnosen neuer und wenig gekannter Formiciden. Verhandlungen der k. k. Zoologisch-Botanischen Gesellschaft in Wien 16: 885-908.
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解 説
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働きアリの体長2〜4 mm の中型のアリ。頭部は丸く,長さと幅がほぼ等しい。触角は11節からなり,末端の3節はこん棒部を形成する。大あごのそしゃく縁の先端に発達した2歯をもち,基方に数歯をもつ。額隆起縁がほとんど張り出さず,そのために触角挿入部が裸出する。複眼の大きさはやや小型から中程度。頭盾にはふつう中央に隆起線があり,前縁には数対の小突起をもつ。小あごひげは1〜5節,下唇ひげは3節からなる。胸部は前後に短く,前胸の前方は縁をつくる。また前胸側縁付近に突起をもつ種が多い。前伸腹節刺をもつ。後胸腺出口の下は,後脚基節を受け入れるような形にへこむ。腹部に毛はないかきわめてまばら。
Wang (2003)によって世界の種が整理され、現在本属に含まれる種は約55種となった。その多くが東洋区に分布する。日本にはアミメアリとトゲムネアミメアリの2種が分布しているが、後者には日本産アリ類和名一覧(日本蟻類研究会編, 1988)や日本産アリ類の検索と解説(日本蟻類研究会編, 1992)、それ以降の日本産アリ類画像データベース 2003(アリ類データベース作成グループ, 2003)などでそれぞれ異なった学名が充てられていた(トゲムネアミメアリ参照)。その後のWang(2003)による分類研究の発表により、日本産の2種に充てられた学名が再び変更されることになった。詳細は各種のページを参照されたい。
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文 献
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Bolton, B. (1981). A revision of six minor genera of Myrmicinae in the Ethiopian zoogeographical region. Bull. Br. Mus. Nat. Hist. (Ent.), 43, 245-307.
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Taylor, R. W. (1965). The Australian ants of the genus Pristomyrmex, with a case of apparent character displacement. . Psyche, 72, 35-54, .
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Taylor, R. W. (1968b. ). A supplement to the revision of Australian Pristomyrmex species. . J. Aust. Ent. Soc., 7, 63-66.
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Bolton, B. (1981). A revision of six minor genera of Myrmicinae in the Ethiopian zoogeographical region. Bull. Br. Mus. Nat. Hist. (Ent.), 43, 245-307.
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Brown, W. L., Jr. (1971). Characters and synonymies among the genera of ants. Part IV. Some genera of subfamily Myrmicinae (Hymenoptera: Formicidae). . Breviora, (365), 1-5.
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Diagnosen neuer und wenig gekannter Formiciden. Verhandlungen der k. k. Zoologisch-Botanischen Gesellschaft in Wien 16: 885-908.
追加引用文献:
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アリ類データベース作成グループ(2003)日本産アリ類画像データベース 2003.アリ類データベース作成グループ, 仙台.
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日本蟻類研究会編(1988)日本産アリ類和名一覧.
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日本蟻類研究会編(1992)日本産アリ類の検索と解説(III)フタフシアリ亜科,ムカシアリ亜科(補追).
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Wang M. (2003) A monographic revision of the ant genus Pristomyrmex (Hymenoptera: Formicidae). Bulletin of the Museum of Comparative Zoology, 157: 383-542.
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担当者
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吉村正志(2008改訂)、寺山 守・小野山敬一・久保田政雄(〜2003)
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