family

アリ科

subfamily

フタフシアリ亜科

genus

オオズアリ属


ITIS

 

Pheidole parva

Hymenoptera On-Line

 

Pheidole parva

FORMIS

 

Pheidole parva

Harvard MCZ

 

Pheidole parva


English
2003年英語版に
ジャンプします。

ブギオオズアリ

Pheidole parva


学 名

Pheidole parva

原著論文

Mayr, G. (1865) Formicidae:  In: Reise der Österreichischen Fregatte "Novara" um die Erde in den Jahren 1857, 1858, 1859. Zoologischer Theil. Bd. II. Abt. 1. Wien: K. Gerold's Sohn, 119 p.

シノニム

Pheidole parva Mayr, 1865.
Pheidole parva : Eguchi et al., 2007.
ブギオオズアリ : 寺山ら, 2002; アリ類データベース作成グループ, 2003a, b.
Pheidole bugi : Eguchi, 2001; Japanese Ant Database Group, 2003; アリ類データベース作成グループ, 2003a, b; 寺山, 2004.
ナンヨウテンコクオオズアリ : Eguchi, 2001.

解 説

 兵アリの体長約2.5 mm、働きアリの体長約1.5 mm。体色は黄褐色で頭盾や腹部は暗色。兵アリでは頭部背面後方が多少ともへこみ、頭蓋部先端側方には1対、中央部に3本の小突起をもつ。前・中胸は単一の隆起を形成し、前伸腹節刺は先端が鋭く基部は幅広い。働きアリの頭部後縁は多少くぼむ。
 ブギオオズアリの日本での初記録は、Eguchi(2001)によるボルネオのオオズアリ属の再検討のなかで、Pheidole bugi Wheeler, 1919 (Wheeler, 1919)として沖縄の首里から報告された記録である。その際にEguchi氏は本種に「ナンヨウテンコクオオズアリ」という和名を与えている。しかし、13文字のこの名前は長すぎるという理由から、寺山ら(2002)はこの和名をブギオオズアリと改名した(データベース2003年版では和名ブギオオズアリを「新称」としているが、この和名が提案されたのはこの2002年の資料なので、データベースが初出ではない)。これを受けて、データベース2003年版(アリ類データベース作成グループ, 2003b)や、図鑑(アリ類データベース作成グループ, 2003a; Japanese Ant Database Group, 2003)ではブギオオズアリPheidole bugi として掲載されている。
 2007年になって、Eguchi氏自らによってPheidole bugiP. parva のシノニムとされた(Eguchi et al., 2007)。これを受けて本改訂ではブギオオズアリの学名をPheidole parva に変更する。なおEguchi(2007)のなかでは、これまでの沖縄本島に加え、小笠原諸島父島からの分布も記録されている。
 寺山(2004)では本種をナンヨウテンコクオオズアリとして掲載しているが、上記の経過を踏まえて、今回はブギオオズアリで掲載する。

分 布

南西諸島、小笠原諸島;インド、スリランカ、ベトナム、タイ、マレーシア、ブルネイ、フィリピン、インドネシア、ネパール、中国、台湾。

文 献
  • Eguchi, K., 2001 A revision of the Bornean species of the ant genus Pheidole, Insecta: Hymenoptera: Formicidae: Myrmicinae. Tropics, Monograph Series No. 2: 1-154.



    追加引用文献:
  • Eguchi, K., Yamane, S. & Zhou, S. (2007) Taxonomic revision of the Pheidole rinae Emery complex. Sociobiology, 50: 257-284.
  • Japanese Ant Database Group (2003) Ants of Japan. GAKKEN, Tokyo.
  • アリ類データベース作成グループ (2003a) 日本産アリ類全種図鑑. 学研, 東京.
  • アリ類データベース作成グループ (2003b) 日本産アリ類画像データベース. アリ類データベース作成グループ, 仙台.
  • 寺山 守 (2004) 日本産有剣膜翅類目録. Memoirs of the Myrmecological Society of Japan, 2: 1-123.
  • 寺山 守, 小野山 敬一, 緒方 一夫 & 吉村 正志 (2002) 和名に関する覚え書き. 蟻, 26: 48-50.
  • Wheeler, W. M. (1919) The ants of Borneo. Bulletin of the Museum of Comparative Zoology at Harvard University, 63: 43-147.
担当者

吉村正志(2008改訂)、緒方一夫(〜2003)