family

アリ科

subfamily

フタフシアリ亜科

genus

ハダカアリ属


ITIS

 

Cardiocondyla kagutsuchi

Hymenoptera On-Line

 

Cardiocondyla kagutsuchi

FORMIS

 

Cardiocondyla kagutsuchi

 

 

 


English
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ハダカアリ

Cardiocondyla kagutsuchi


学 名

Cardiocondyla kagutsuchi

原著論文

Terayama, M., (1999) Taxonomic studies of the Japanese Formicidae, Part 6. Genus Cardiocondyla Emery. Memoirs of the Myrmecological Society of Japan 1: 99-107.

 

シノニム

ハダカアリ: 安松,1948.
Cardiocondyla kagutsuchi Terayama, 1999.
Cardiocondyla kagutsuchi : アリ類データベース作成グループ, 2003b.
Cardiocondyla nuda : 日本蟻類研究会, 1988, 1992; 寺山守&木原章, 1994 ; アリ類データベース作成グループ, 1995, 1998, 2003a, 2003b; Japanese Ant Database Group, 2003.
Cardiocondyla sp. 4 : 日本蟻類研究会, 1992; アリ類データベース作成グループ, 1995, 1998.
ヒヤケハダカアリ : 日本蟻類研究会, 1992.
Cardiocondyla kagutuchi [スペル誤り] : アリ類データベース作成グループ, 2003a; Japanese Ant Database Group, 2003.

解 説

働きアリの体長2 mm。黒から黒褐色で脚,触角,大あごは褐色。頭部は長方形で長さは幅の約1.15倍。頭部後縁は弱く弧をえがく。大あごはそしゃく縁に5歯を備え,先端のものがより突出し,基部のものほど小さくなる。複眼はやや突出する。触角柄節は長く,頭部後縁にほぼ達する。後胸溝は浅く,側方から見て刻みは弱い。前伸腹節刺の突出は非常に弱く,側方から見て後側縁は,ほぼ90度の角を形成する。腹柄節の柄は長く,丘部は逆U字型,刺状の腹柄節下部突起が腹柄節前方にある。後腹柄節は側方から見て腹柄節よりもわずかに低い。背方から見て,幅は長さの約1.25倍。頭部,胸部は鮫肌状,腹柄節の丘部,後腹柄節,腹部は平滑。染色体数は2n=28 (Imai & Kubota, 1981)。
雄は翅を欠く職蟻型で3タイプ,つまり触角が12節で大あごに3〜4歯をもつもの,触角が12節で大あごに5歯をもつもの,そして触角が11節からなるものが認められる (進藤, 1980)。
本種の雄は巣内で有翅雌あるいは脱翅雌 (進藤, 1982) と交尾する。また有翅雄は知られていない。職型雄は脱皮中ないし脱皮直後の他の雄を殺す。多雌制で働きアリに対する雌アリの割合が著しく高く,雌アリと働きアリの比が平均 1:2を示す報告がある (進藤, 1980)。分巣で増える。

 本種は和名一覧(日本蟻類研究会編, 1988)で、同定に疑問が残ると注釈が付きながらもハダカアリCardiocondyla nudaとして報告され、その後検索と解説(III)(日本蟻類研究会, 1992)や県別分布図(寺山守&木原章, 1994)をはじめ、データベース(アリ類データベース作成グループ, 1995, 1998,2003a)や図鑑(アリ類データベース作成グループ, 2003b; Japanese Ant Database Group, 2003)でも一貫してこの学名が採用されてきた。
 一方で、検索と解説(III)(日本蟻類研究会, 1992)では本種に酷似した別種としてヒヤケハダカアリC. sp. 4が新たに石垣島より報告され、後にTerayama (1999)はこれをヒヤケハダカアリCardiocondyla kagutsuchiとして記載した。この記載の注釈中で彼はハダカアリとヒヤケハダカアリの違いは外部形態からは区別が難しいものの、1)ヒヤケハダカアリのみに無翅と有翅両タイプの雄が存在する点と、2)ハダカアリでは染色体数が2n=28であるのに対してヒヤケハダカアリでは染色体数が2n=27であること、が両者の独立性の根拠であるとしていた。
 Seifert(2003)はC. nudaのタイプ標本をはじめ、日本を含むポリネシアから中国、インドまでの広い範囲から集められた生殖虫を含む標本を検討した結果、1)日本のハダカアリとヒヤケハダカアリは同一の種であること、そして2)この種はC. nudaとは別の種でC. kagutsuchiとするべきであること、を明らかにした。
 本改訂ではこのSeifert(2003)の措置を受けて、検索と解説(III)(日本蟻類研究会, 1992)以降2種とされてきたものをひとつに統合し、ハダカアリC. kagutsuchiとする。


分 布

本州(関東以南),四国,九州,南西諸島,小笠原諸島,火山列島;中国、韓国、インド〜太平洋諸島

文 献

  • Imai, H. T. & M. Kubota (1981). Karyological survey of Indian ants. Some preliminary reports. . NucleusIndia, 24, 93-96.

  • Shindo, M. (1980). Notes on colony formation of Cardiocondyla sp. . J. BTAT, (16), 19-23 .

  • Shindo, M. (1982). Notes on the mating behavior of the ergatoid males of Cardiocondyla sp. . J. BTAT, (18), 16-17.

  • Wilson, E. O. & R. W. Taylor (1967). The ants of Polynesia (Hymenoptera: Formicidae). . Pacif. Ins. Mon., 14, 1-109.

  • Yamauchi, K. & K. Kinomura (1993). Lethal fighting and reproductive strategies of dimorphic males in Cardiocondyla ants (Hymenoptera: Formicidae). . In T. Inoue & Sk. Yamane, eds., ""Evolution of Insect Societies"", 373-402. .

  • Myrmecologische Beitr拡e. Sitzungsberichte der k. Akademie der Wissenschaften. Mathematisch-Naturwissenschaftliche Classe 53: 484-517.

  • Forel, A. (1881). Die Ameisen der Antille St. Thomas. Mitt. Munchener Ento. Vereins 5: 1-16.

  • Forel, A. (1881). Die Ameisen der Antille St. Thomas. Mitt. Munchener Ento. Vereins 5: 1-16.

    追加引用文献:

  • アリ類データベース作成グループ(1995)日本産アリ類画像データベース.日本蟻類研究会, 東京.

  • アリ類データベース作成グループ(1998)日本産アリ類画像データベース.日本蟻類研究会, 東京.

  • アリ類データベース作成グループ(2003a)日本産アリ類画像データベース 2003.アリ類データベース作成グループ, 仙台.

  • アリ類データベース作成グループ(2003b)日本産アリ類全種図鑑. 学研.

  • Japanese Ant Database Group(2003)Ants of Japan. Gakken.

  • 日本蟻類研究会編(1988)日本産アリ類和名一覧.

  • 日本蟻類研究会編(1992)日本産アリ類の検索と解説(III)フタフシアリ亜科,ムカシアリ亜科(補追).

  • Seifert, B. (2003) The ant genus Cardiocondyla (Insecta: Hymenoptera: Formicidae) - a taxonomic revision of the C. elegans, C. bulgarica, C. batesii, C. nuda, C. shuchardi, C. stambuloffii, C. wroughtonii, C. emeryi, and C. minutior species groups. Annalen des Naturhistorisches Museums in Wien, 104: 203-338.

  • Terayama, M. (1999) Taxonomic studies of the Japanese Formicidae, Part 6. Genus Cardiocondyla Emery. Memoirs of the Myrmecological Society of Japan, 1: 99-107.

  • 寺山守・木原章(1994)日本産アリ類県別分布図.日本蟻類研究会.

担当者

吉村正志(2008改訂)、寺山 守・山内克典・森下正明(〜2003)