シワムネボソアリ

学　名

Temnothorax santra

Terayama, M. & K. Onoyama (1999) The ant genus Leptothorax Mayr (Hymenoptera; Formicidae) in Japan. Memoirs of the Myrmecological Society of Japan 1: 71-97.

Leptothorax santra Terayama & Onoyama,1999.
Leptothorax santra : アリ類データベース作成グループ, 2003a, b; Japanese Ant Database Group, 2003.
Temnothorax santra : Bolton, 2003; 寺山, 2004.
シワムネボソアリ : 寺山ら, 2002.
Leptothorax sp. 15: 寺山, 1998.

ボーニンムネボソアリ : 寺山, 1998; Terayama & Onoyama, 1999.

　働きアリの体長2.5 mm。体色は黄色で，頭部は胸部や腹部よりも濃色となる。触角柄節は頭部後縁をこえる。胸部背縁は弱く弧をえがき，後胸溝は弱く刻み付けられる。前伸腹節刺は比較的短いが，基部よりも長さが長く，背縁ににぶい角を持つ。腹柄節は比較的短く，逆Ｕ字状となる。中胸から前伸腹節の側面には明瞭な横しわがあり、これが和名の由来にもなっている。
　稀な種で，ベルレーゼ装置により土壌サンプルから得られた個体のみが知られている。

　本種は寺山(1998)によって小笠原諸島からボーニンムネボソアリLeptothorax sp. 15として報告された。その後Terayama & Onoyama(1999)によりLeptothorax santraとして記載され、またオガサワラムネボソアリとの和名の混乱を避ける目的で寺山ら(2002)によりシワムネボソアリと改称、データベースには2003年版(アリ類データベース作成グループ, 2003)からの掲載となった。今回の改訂では、Bolton(2003)による分類体系の改訂に従い本種はTemnothorax属に配置され、シワムネボソアリTemnothorax santraとなった。ムネボソアリ属の分類学的な改訂については属のページおよび緒方ら(緒方ら, 2005)に解説されている。

小笠原諸島（父島，兄島）