family

アリ科

subfamily

フタフシアリ亜科

genus

ムネボソアリ属


ITIS

 

Temnothorax congruus

Hymenoptera On-Line

 

Temnothorax congruus

FORMIS

 

Temnothorax congruus

Harvard MCZ

 

Leptothorax congruus var. wui Wheeler, 1929


English
2003年英語版に
ジャンプします。

ムネボソアリ

Temnothorax congruus


学 名

Temnothorax congruus

原著論文

Smith, F. (1874) Descriptions of new species of Tenthredinidae, Ichneumonidae, Chrysididae, Formicidae, &c. of Japan. Transactions of the Entomological Society of London (4) 7: 373-409.

シノニム

Leptothorax congruus F. Smith, 1874.
Leptothorax congruus : 寺西, 1927; 日本蟻類研究会, 1988, 1992; 寺山 & 木原, 1994; アリ類データベース作成グループ, 1995, 1998, 2003a, b; Japanese Ant Database Group, 2003.
Leptothorax (Myrafant) congruus : Onoyama, 1980.
Temnothorax congruus : Bolton, 2003; 寺山, 2004.
ムネボソアリ :  寺西, 1927.
Leptothorax molesta: 松村, 1898.
イエアリ : 松村, 1932.
ムネホソアリ : 太田, 1935.

 

解 説

体長2.5〜3 mm。体色は黒色から黒褐色。触角柄節は短く頭部後縁に達しない。胸部背面はほぼ直線状。前伸腹節刺は短く刺状であるが,個体によって長さに多少の変異が認められる。腹柄節の丘部は側方から見て3角形。
樹上性で立木の枯れ枝などに営巣する。羽アリの飛出は7月下旬 (園部, 1980)。染色体数は2n=18 (Imai & Kubota, 1972)。各地に普通であるが,北海道では少ない。

 本種は1927年に早くもムネボソアリLeptothorax congruusとして掲載されている(寺西, 1927)。その後データベース2003年版まで、長らくこの名前が使用されてきた。ところが、Bolton (2003)によって従来ムネボソアリ属Leptothoraxとされていたものが3つの属に分割再編されたのに伴い、ムネボソアリもTemnothorax属に移されることとなった。ただ、本種が属の和名ムネボソアリ属を代表していたことから、ムネボソアリ属という和名はこの種と共にLeptothoraxからTemnothoraxに移す事が提案され(緒方ら, 2005)、本データベースではこの提案に従う。この結果、本種の名前の変更は学名の属名のみにとどまりムネボソアリTemnothorax congruusとなった。

分 布

北海道,本州,四国,九州;朝鮮半島

文 献

  • Sonobe, R. (1980b. ). Ants living in gardens (2) -Ants moving on trees. . Insect (Kontyu-Aiko-Kai, Tochigi-ken), 31(2), 37-42. .
  • Imai, H. T. & M. Kubota (1972). Karyological studies of Japanese ants (Hymenoptera, Formicidae). III. Karyotype of nine species in Ponerinae, Formicinae, and Myrmicinae. Chromosoma, 37, 193-200.
  • Descriptions of new species of Tenthredinidae, Ichneumonidae, Chrysididae, Formicidae, &c. of Japan. Transactions of the Entomological Society of London (4) 7: 373-409.
  • Onoyama, K. (1980). An introduction to the ant fauna of Japan, with a check list (Hymenoptera, Formicidae). . Kontyu, 48, 193-212.
  • 松村松年 (1898). 蟻科.日本昆虫学,207-209. 裳華房.

    追加引用文献:
  • アリ類データベース作成グループ (1995) 日本産アリ類画像データベース. 日本蟻類研究会, 東京.
  • アリ類データベース作成グループ (1998) 日本産アリ類画像データベース. 日本蟻類研究会, 東京.
  • アリ類データベース作成グループ (2003a) 日本産アリ類全種図鑑. 学研, 東京.
  • アリ類データベース作成グループ (2003b) 日本産アリ類画像データベース. アリ類データベース作成グループ, 仙台.
  • Bolton, B. (2003) Synopsis and classification of Formicidae. Memoirs of the American Entomological Institute: 1-370.
  • Japanese Ant Database Group (2003) Ants of Japan. GAKKEN, Tokyo.
  • 日本蟻類研究会  編 (1988) 日本産アリ類和名一覧. 日本蟻類研究会, 東京.
  • 日本蟻類研究会  編 (1992) 日本産アリ類の検索と解説(III)フタフシアリ亜科,ムカシアリ亜科(補追). 日本蟻類研究会, 東京.
  • 緒方 一夫, 久保田 政雄, 吉村 正志, 久保木 謙 & 細石 真吾 (2005) アリ類の分類体系 -ボルトンによる最近の変更より-. 蟻 27: 13-24.
  • 寺西 暢 (1927) ムネボソアリLeptothorax congruus F. Smith の習性に関する観察. 昆虫 2: 155-176.
  • 寺山 守 (2004) 日本産有剣膜翅類目録. Memoirs of the Myrmecological Society of Japan, 2: 1-123.
  • 寺山 守 & 木原 章 (1994) 日本産アリ類県別分布図. 日本蟻類研究会, 東京.
担当者

吉村正志(2008改訂)、寺山 守・小野山敬一・森下正明(〜2003)