オオズアリ

学　名

Pheidole noda

Smith, F. (1874) Descriptions of new species of Tenthredinidae, Ichneumonidae, Chrysididae, Formicidae, &c. of Japan. Transactions of the Entomological Society of London (4) 7: 373-409.

オオズアカアリ (矢野, 1910) ， Pheidole nodus var. praevexata Wheeler (Wheeler, 1929) ，

兵アリの体長4.5 mm，働きアリの体長3 mm。体色は頭部，腹部が黒褐色，他は赤褐色。兵アリ頭部腹面前端の突起は大あご挿入部付近の1対を除き，ほとんど不明瞭。働きアリ頭部後縁は丸く，後頭隆起縁は多少とも顕著。兵アリ，働きアリともに後腹柄節が腹柄節より大きい点で他種と容易に区別できる。
西南日本の低地の開けた場所ではもっとも普通に見られる種の一つで，裸地，林縁および林内に生息し，大コロニーを形成する。働きアリ階級の総個体数は鹿児島県で 3000 近くに達する (矢野, 私信)。兵アリは大きな獲物の解体や餌場の防衛に従事する (矢野･山根, 1990)。敵対種の存在は兵アリの生産に影響をあたえない (Nakao, 1973)。コロニー内，コロニー間で染色体数に変異が存在することで有名 (Imai, 1972)。　

本州，四国，九州，南西諸島；中国，朝鮮半島，台湾，インド，スリランカ