2003年英語版に ジャンプします。
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ミナミオオズアリ
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Pheidole fervens |
原著論文
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Smith, F. (1858) Catalogue of Hymenopterous Insects in the Collection of the British Museum 6 Formicidae: 216 pp. London.
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解 説
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兵アリの体長4.5 mm,働きアリの体長3 mm。体色は明赤褐色で,頭部はやや暗色,胸部は明色,腹部は黒褐色,ただし変異がある。兵アリの頭部は細かい網目状の彫刻が顕著。複眼は比較的小さく,その長径は触角第10節の長さより短い (兵アリで0.18 mm前後,働きアリで0.26〜0.30 mm)。兵アリ頭部腹面の突起のうち中央の3本は不明瞭。働きアリの頭部後縁は丸く,後頭隆起縁は多少とも顕著。兵アリ,働きアリともに中胸背板域は前胸と分離して隆起し,前伸腹節刺は細く,後方に向ってカーブする。後腹柄節は腹柄節より短い。
九州南部以南に分布し,裸地,草地,林縁などの土中特に石下などに営巣する (緒方, 1981)。働きアリ数は鹿児島県本土では多くて数百 (矢野,私信)。生息場所,大きさ,体色はインドオオズアリ,オオズアリ,ツヤオオズアリに類似し,南西諸島などではこれら3種が同所的に分布することもある。しかし,体色は一般により明色であること,複眼が比較的小さいこと,頭部表面が細かな網目状の彫刻でおおわれること,前伸腹節刺が細く後方に向い湾曲すること,後腹柄節は腹柄節よりも小さいことなどで区別できる。
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分 布
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九州南部,南西諸島;中国,台湾,東南アジア,スリランカ,オセアニア
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