トフシアリ

学　名

Solenopsis japonica

Wheeler, W.M. (1928) Ants collected by Professor F. Silvestri in Japan and Korea. Bollettino del Laboratorio di Zoologia generale e agraria del R. Istituto Superiore agrario di Portici 22: 96-125.

Solenopsis fugax var. japonica Wheeler (Wheeler, 1928) ， Solenopsis japonica Wheeler (Collingwood, 1976) ， Diplorhoptrum fugax var. japonicum (Wheeler) (Onoyama, 1980) ，

体長1.5 mm，体色は黄色から黄褐色。頭部は4角形状で長さは幅の1.35倍。触角柄節は短く頭部後縁に明らかに達せず，頭幅よりも短い。複眼は小さく2〜4個の個眼からなる。背縁は前胸から中胸にかけて弧をえがき，後胸溝は明瞭で側方から見て深く刻みつけられる。前伸腹節は側方から見て前端から下端にかけて弧をえがき角ばらない。腹柄節の下縁は平らに近く，弱くふくらむ程度。頭部，胸部，腹柄節，後腹柄節の背面および腹部に短い立毛を疎らにもつ。体は平滑で光沢をもつ。働きアリには大型と小型のものが見られ，弱い２型を示す。
本種は Wheeler (1928)によりfugax var. japonicaとして記載されたが，Ogata (1991) によって種のランクへ格上げされた。
他種のアリの巣に抗道をつなげ，そこから出入りして餌を盗み取るようである。一方，本種が地中の昆虫類の強力な捕食者となっていることを示唆する報告もある (山口･長谷川, 1990)。

北海道，本州，四国，対馬，九州，屋久島，トカラ列島；朝鮮半島