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アリ科

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フタフシアリ亜科

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トフシアリ属


ITIS

 

Solenopsis geminata

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Solenopsis geminata

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Solenopsis geminata

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Solenopsis geminata galapagea Wheeler


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アカカミアリ

Solenopsis geminata


学 名

Solenopsis geminata

原著論文

Fabricius, J.C. (1804) Systema Piezatorum: 439 pp. Brunsvigae.

シノニム

Atta geminata Fabricius (Fabricius, 1804) , Solenopsis geminata (Fabricius)(Mayr, 1867) , ヒアリ (安松, 1948) ,

解 説

働きアリは多型を示し,体長3〜8 mm,体色は赤褐色で頭部は褐色。大型働きアリの頭部は4角形状で,後縁は明瞭にへこむ。大あごは頑丈で,外縁は強く弧をえがく。そしゃく縁に4歯を備えるが,個体によってはそれらは鈍く不明瞭かあるいはない。頭盾には平行に走る1対の隆起線がある。複眼は比較的小さいが20個以上の個眼からなる。しばしば中央単眼をもつ。触角柄節は頭部後縁にわずかに達しない。先端の2節の長さの和は残りのべん節の長さの和よりも短い。脚,胸部,腹部に多くの立毛をもつ。
小型働きアリの頭部は四角形状で,大あごに4歯をもつ。触角柄節は頭部後縁に達する。頭盾の1対の隆起線は平行に走る。前伸腹節の側縁は隆起線となり背方まで伸びている。腹柄節下部突起を欠く。
本来,アメリカ合州国南部から中米にかけて分布していた種であるが,人為的に分布を拡大し,現在では全世界に分布が見られる。欧米では fire ants の一種として良く知られており,本種に噛まれると激しい痛みを覚え時には一週間以上も腫れが引かない。日本周辺ではフィリピンや台湾で分布が確認されている。日本では沖縄本島の米軍基地周辺,伊江島のレーダー基地および硫黄島で得られており,いずれも米軍の輸送物資に伴って国内に運び込まれたものと推定される (久保田, 1983; 寺山, 1999)。硫黄島では完全に定着しており,かつ優占種となっている。
裸地や草地などの開けた環境に生息し,土中に営巣する。雑食性。

分 布

南西諸島(沖縄本島,伊江島),火山列島(硫黄島);汎熱帯,汎亜熱帯 

文 献

  • Kubota, M. (1983). Records of ants (3). Ari, (11), 7-8.
  • Systema Piezatorum: 439 pp. Brunsvigae.
  • Adnotationes in monographiam formicidarum Indo-Neerlandicarum. Tijdschrift voor Entomologie (2) 2 [10]: 33-117.
  • 寺山 守 (1999). アリ科. 南西諸島産有剣ハチ・アリ類検索図説 (山根・幾留・寺山共著). 北海道大学図書刊行会 pp. 138-317.
  • 安松京三 (1948). アリの分布.郷土自然科学の研究 第1集 山と高原.185-213. 共立出版.

担当者

寺山 守