family

アリ科

subfamily

フタフシアリ亜科

genus

シワアリ属


ITIS

 

Tetramorium tsushimae

Hymenoptera On-Line

 

Tetramorium tsushimae

FORMIS

 

Tetramorium tsushimae


English
2003年英語版に
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トビイロシワアリ

Tetramorium tsushimae


学 名

Tetramorium tsushimae

原著論文

Emery, C. (1925c)

シノニム

Tetramorium caespitum semileve var. jacoti Wheeler, 1923 [unavailable], Tetramorium caespitum subsp. tsushimae Emery, 1925c, Tetramorium caespitum subsp. jacoti Wheeler, 1927d, Tetramorium caespitum subsp. jacoti var. annectens Wheeler, 1927d [unavailabe], Tetramorium annectens Pisalski, 1969a, Tetramorium tsusimae: Bolton, 1995, トビイロシバアリ (寺西, 1915) , シワアリ (矢野, 1932) ,

解 説

体長2.5 mm。体色は褐色から黒褐色。触角は12節。頭盾前縁はゆるやかに湾曲し,中央はくぼまない。額隆起は短く,複眼を結ぶ線より後方では不明瞭。前伸腹節刺は歯状で短い。腹柄節の柄部は太く短い。頭部の表面はほぼ平行に縦走するしわにおおわれ,胸部のしわもより不規則ではあるが縦走する。
草地など開けた場所に生息し,石下などに営巣する。西南日本ではもっとも普通に見られる。
本種の学名に対して従来T. caespitumが用いられてきた。しかしT. caespitumはヨーロッパに分布する種であり、日本産の種は女王アリの形態や習性が異なる (Terayama, 1999)。したがって、日本産の種に対してはtsushimaeという学名を充てるのが妥当とされる。
なお学名をめぐっては多少の混乱がある。Wheeler (1927) はjacotiがtsusimaeのシニアシノニムとし、Radchenko (1992c)もこれに従っている。しかしこの jacoti 自体はT. caespitum の亜種として扱われたsemilaeveの変種としてWheeler が1923年に中国より記載したものであり、この時点では命名法上は4名制をとっているので可用ではない。むしろWheeler が1927年にcaespitumi の亜種として用いた日付けをもって可用となる。Wheeler はこのとき tsushimaeがジュニアシノニムになるとしたのだが、有効名はtsushimaeでありjacoti は1927年に正式に用いられたものであるとみなされ、ジュニアシノニムとなる。

分 布

北海道,本州,四国,対馬,九州,屋久島;中国、極東ロシア

担当者

緒方一夫・小野山敬一