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本亜科は,腹部末端節背板の後方に歯状の突起列があること,雄アリには発達した大あごがあり,交尾器の腹面の支えである亜生殖板の先端が2分岐となることなどによって特徴づけられる。
3族(Cerapachyini, Cylindromyrmecini, Acanthostichini)より成り,世界から7属約200種が記載されている。肉食性。Cerapachyini(4属)は世界の温帯から熱帯域に分布し,他のアリ類を襲うことが知られている。Cylindromyrmecini(1属)とAcanthostichini(2属)はともに新大陸に分布し,シロアリの捕食者である。
なお本グル−プの分類学上の取り扱いついては,現在研究者によって意見が異なる。本亜科をすべてハリアリ亜科に含め,3つの族をそれぞれハリアリ亜科内の独立の族として取り扱う研究者(Brown,1975)もいるし,クビレハリアリ亜科を2つの族(CerapachiniとAcanthostichini)からなるものとし,Cylindromyrmeciniをハリアリ亜科に含める研究者(Wheeler & Wheeler, 1985)もいる。ここでは本グループの取り扱いは従来どうり亜科としたが,構成属については再検討する必要がある。
日本にはクビレハリアリ属(Cerapachys)のみが分布する。
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