もどる | もくじ | すすむ

アリの卵(たまご)・幼虫(ようちゅう)・蛹(さなぎ)

母アリが育てる

 クロオオアリの母アリは、最初に産(う)んだ子どもを1匹(ぴき)で育てます。 羽(はね)を落したために、いらなくなった胸(むね)の筋肉(きんにく)が、 だ液(えき)にとけてミルクの役目をします。 ときには後から育っていく卵や幼虫を、餌(えさ)として使うこともあります。 (母アリ=雌アリ)



出口のない産卵室(さんらんしつ)で卵(たまご)を産(う)む

 母アリは、石や木材の下にもぐって、最初の巣(す)を作る。 自分の体が回転できるくらいの部屋を作ると、入口を土でふさぐ。 そして毎日1粒(つぶ)ぐらいずつ卵を産む。

▲卵(たまご)の世話をするクロオオアリの母アリ

幼虫(ようちゅう)になり、まゆ(繭)をつくって蛹(さなぎ)になる

 卵(たまご)は25日ほどで幼虫になる。 幼虫は、10日くらいたつと自分で糸をはいて、白っぽいまゆを作り始める。 まゆの中で、幼虫は脱皮(だっぴ)してアリの形をした蛹になっていく。

▲幼虫(ようちゅう)と蛹(さなぎ)の入ったまゆの世話をする。

働(はたら)きアリが生(う)まれる

 卵(たまご)が産み落されて60日ほどたつと、最初の働きアリがかえる。 体の色は黒く、栄養がたりなかったため、とても小(ちい)さい。 でも元気に外に出て、餌(えさ)を運んでくる。
働(はたら)きアリは母アリの世話をする

 やがてはたらきアリは、10匹(ぴき)ほどに増(ふ)える。 すると母アリは、働きアリに餌(えさ)をもらい、幼虫の世話をしてもらう。 このように、働きアリをつれた母アリを女王アリともいう。(母アリ=女王アリ=雌アリ)



もどる | もくじ | すすむ