フォトCDとは?

 Eastman Kodak社とPhilips社が開発。通常のカメラで撮影したネガ/ポジフィルムを,紙焼きする代わりに,ISO標準のCD-ROMに書き込むサービス。
 PhotoCDにスキャンされたイメージはCD-I(CD-Interactive)プレイヤーや,Kodak,Philipsなどが販売しているPhotoCDプレイヤーを利用してテレビ画面に映し出せるほか,PhotoCD対応のCD-ROMドライブを使い,コンピュータ上で表示/加工できる。  Kodak社は当初,PhotoCDを一般家庭用に考えていたが,解像度が非常に高いため,スキャンニングに多大な費用と設備投資をしている印刷,出版,デザインなどの各業界が注目している。
 デザイナーやパーソナルユーザーは,高価なフィルムスキャナを購入しなくても,高品位なカラーデータが従来のラボサービで入手できるで,今後,このシステムは多方面に大きな影響を与えるだろう。

PhotoCDのフォーマット

1)PhotoCD Master
一般的なフォーマット,写真店でスキャンサービスが受けられる。100枚の写真を Imagepac というフォーマットで保存する。基本料金500円/枚,ネガ,スライドとも1枚あたり80円(複写料金も同じ。ただし,ディスク代は別途料金で1000円/枚)注文から仕上りまでは約一週間。ディスクには書き込まれた画像の一覧写真が添付してくる。

2)ProPhoto CD Master
4×5インチまでの写真に対応。暗号化や透かし模様,著作権保護のフラグ設定が可能。プロカメラマン対象。

3)PhotoCD Catalog

低解像度の画像を6000枚収録可能。

4)PhotoCD Portfolio
800枚の画像か1時間のサウンド,テキストやグラフィック情報,オーサリングアプリケーションを加えて収録できる。
ビジネスプレゼンテーション,教育,ホームエンターテイメントなどで利用。

5)PhotoCD Medical
医療関係で用いるCTスキャンや磁気共鳴画像などのフィルム画像に対応。
医療分野のニーズに合わせて大変高画質。

自作もできる

 また,KodakからPhotoCDベースの小規模CD-ROM出版システム(=KodakPCD Writer 200)が,システム価格 6000ドル前後で販売される予定(マックパワー,1992年12月号)。これを利用すれば自分で画像を PhotoCD化することができる。