属解説

キバジュズフシアリ属 Anomalomyrma

ムカシアリ亜科/族


 大あごは,側方からみて,背方に強く隆起し,お椀型を呈する。外側には基部から溝が縦走し,内側には短く太い剛毛が密生する。先端は鋭く尖り,腹方に強く湾曲する。上唇にも数対の顕著な剛毛をもつ。頭盾は台形で,隆起し,明瞭にふちどられる。触角挿入部は裸出する。触角は12節で,柄節は頭部後縁にほぼ達し,べん節はこん棒部を形成しない。複眼は欠失する。前中胸縫合線は完全で,前・中胸背面は隆起しない。後胸溝は顕著。前伸腹節は後背部に突起をもたず,気門は比較的低い位置にある。腹柄節は柄部をもたない。働きアリでは腹柄節と後腹柄節,後腹柄節と次の腹節とは明瞭に分離する。刺針は多少とも発達する。

 雌アリでは後腹柄節は次の腹節との分離は完全であるが,腹柄節とは腹面で融合する。

 前述のように,本属は Taylor により設立されたようになっているが(Bolton,1990),模式種の Anomalomyrma taylori はマレーシアのサバ州(キナバル公園)産の雌アリの標本1個体にもとづいて Bolton(1990)が記載したもので,変則的である。

 日本には未記載の1種を産する。

解説者:小野山敬一・緒方 一夫


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