属解説

セダカウロコアリ属 Epitritus

フタフシアリ亜科/ウロコアリ族


 働きアリの体長1〜2mmの小型のアリ。頭部は中程で左右に顕著に張り出す。頭盾は幅広く,前縁はほぼ直線状。大あごは棒軸状で左右の挿入部は離れている。大あごの先端部の歯は垂直に配列し,背方の歯は大きく,その腹方に多くの小さな歯をもつ。上唇は伸長し,末端が1対の突起となり,大あごの間から見える。触角は4節もしくは6節(日本産の種は6節)で,柄節外縁は多少とも角ばる。前中胸背板はほとんど隆起せず,後胸溝は多少とも顕著。頭部および胸部背面に円状の体毛をもつ。

 アフリカから4種,ヨーロッパから1種,東南アジアから1種,東アジアから2種の計8種が記載されている。いずれもまれ。大あごはウロコアリ属同様に棒軸状ではあるが,左右の挿入部は離れていることと上唇の形状から,むしろノコバウロコアリ属に近縁とされる。林床の落葉の下などで生活する。捕食習性については増子(1981,1985a)Masuko(1984)による報告がある。

 日本からは2種が知られている。「和名一覧」ではそのうち1種を学名未詳種として扱い,ヒメセダカウロコアリと仮称して区別していたが,この種は Ogata(1990)により E. hirashimai として記載された。

解説者:緒方 一夫・小野山敬一


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