属解説

キバオレウロコアリ属 Genus A

フタフシアリ亜科/ウロコアリ族


 働きアリの体長1mm強の小型のアリ。大あごが極めて特徴的であるが,他の部分はノコバウロコアリ属のものと同様である。頭部は細長い亜三角形で,後縁はくぼむ。大あごは細長く背方から見て略三角形。先端から約1/3のところで背方に角ばり,横隆起線がそこでの幅いっぱいにある。大あごの下縁は側方から見て腹方へなだらかに曲がる。多くの小歯がそしゃく縁の先端に並ぶ。

 日本産ウロコアリ族の既知属とは明らかに異なる。Brown(1972)がマレーシアから記載した Asketogenys 属(A. acubecca1種のみからなる)の大あごに外観は似ているが,Asketogenys には3つの大きな歯が折れ曲がる付近にあるのに対し,キバオレウロコアリでは多くの小歯がそしゃく縁の先端に並ぶ(大あごを閉じた状態ではほとんど見えない) 点で異なる。また,頭盾,胸部,体毛などが異なっている。Onoyama(1976)の unnamed new genus ? に相当する。

 本属は未記載の1種のみからなり,今のところ日本以外での分布は知られていない。

解説者:小野山敬一・緒方 一夫


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