属解説
フタフシアリ亜科/カドフシアリ族
体長2〜5mm。触角は12節で,先端3節はこん棒部を形成する。後頭隆起は発達し,腹面では大あご挿入部付近まで伸びる。頭盾は中央部が隆起し,前縁は前方へ突出する。大あごは頑丈で,閉じた状態ではそしゃく縁と頭盾前縁の間に隙間ができる。胸部背面は平らで,前中胸はほとんど隆起しない。中胸側板は前方部が張り出し,前脚基節の一部をおおう。後胸溝は不明瞭。前伸腹節背面の前伸腹節刺基部の前方に小突起をもつ。前伸腹節は歯状で顕著。腹柄節は柄部と丘部の分化が不明瞭で,全体として亜円筒形で,前方部は斜めに裁断された形を呈する。腹柄節下部突起の発達の程度は種によって異なる。
約20種ほどの記載種からなり,全北区の温帯域,東洋区,オーストラリア区に分布するが,とくに東南アジアやニューギニアには種類が豊富である。林床性のアリで,土中に営巣する。増子(1983)は餌の一部としてササラダニを利用している可能性を示唆している。
「和名一覧」では2種の記載種をあげ,その他に3〜4種が生息すると注記していた。南西諸島産の本属の種に関しては,分類学上まだ未解決である。ここでは2既記載種の他に学名未詳種として2種を加え,計4種を区別したが,先島諸島の個体群についてはさらに検討が必要である。
解説者:緒方 一夫・寺山 守
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