属解説

カクバラアリ属 Recurvidris

フタフシアリ亜科/不明族


 体長2〜3mm の比較的小型の種。頭部は縦長で,後縁は縁どられる。頭盾には縦に走る1対の隆起線をもつ。触角は11節からなり,先端の3節はこん棒部を形成する。PFは4,3あるいは5,3(日本産の種では5,3)。大あごは三角形,そしゃく縁は4〜5歯をもち,先端の歯は最も発達する。側方から見て,前中胸背縁は弧をえがく。前伸腹節刺は細く,先端は前方に向かって背側に強く湾曲する。腹柄節下部突起をもつ。後腹柄節は後端部で背腹方に平たくなり,後端は腹部のやや背方に広く接続する。腹部は側方から見て三角形状で,背縁は平ら,腹縁は中央部付近が下方に突出した形状となる。

 Emery(1922)は本属をヨコヅナアリ族 Pheidologetini に位置づけたが,Ettershank(1966)は本族への位置づけを疑問視し,本族から除いた。しかし,Wheeler & Wheeler(1985)H"olldobler & Wilson(1990)ではヨコヅナアリ族に所属させている。東洋区のみに分布し,現在のところ T. recurvispinosa Forel1種のみが記載されているが,他に未記載種が少なくとも3種は存在する(Kugler,1986)。なお,かつての属名の Trigonogaster は他の動物群に先取されていた(Brown,1973)ので,Bolton (1992) は置換名を与えるとともに世界的な再検討を行なった。日本からは八重山諸島からカクバラアリ1種のみが得られている。

解説者:寺山 守・小野山敬一・久保田政雄


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