兵アリでは頭部が顕著に大きく前後に伸長し,頭頂部にしばしば1対の小突起をもつ。触角節数は8〜11節で先端の2節はこん棒部を形成する。触角柄節は短く,頭部中央部を大きく越えることはない。大あごは頑丈で,三角形を呈し,そしゃく縁には4〜6歯を備える。頭盾には一般に1対の隆起縁が縦走する。額隆起縁は短い。複眼の大きさは種によって異なり,数個から20個前後の個眼よりなる。PFは2,2。頭蓋腹面前縁に小突起はない。前・中胸背板は多少とも隆起する。後胸背板が現われることもある。後胸溝は明瞭。前伸腹節の後背部には小突起が発達することもある。腹柄節下部突起の発達の程度は種によって異なる。脚は短い。
働きアリは一般にきわめて小型で,頭部は兵アリほど縦に長くならない。頭頂部には突起をもたない。触角の節数,こん棒部などは同種の兵アリと同様で,触角柄節は兵アリに比べると相対的に長いが,頭部後方角を越えることはない。複眼は数個の個眼よりなる。後胸背板は完全に消失する。後胸溝は顕著。腹柄節の丘部は兵アリに比べ,隆起が低い。
約100種が記載されており,世界の熱帯・亜熱帯を中心に分布するが,そのほとんどはエチオピア区と東洋区に産する。基本的に土中営巣性で落葉層,石下,倒木下,および切株や朽ち木中にも見られる。
「和名一覧」では2種を区別していたが,ここではさらに2種(オニコツノアリ,ヒメコツノアリ)を追加し,日本産コツノアリ属としては,4種を取り扱う。ただし,コツノアリ O. sauteri 以外は学名未詳種である。
解説者:寺山 守・緒方 一夫