属解説
ヒメアリ属 Monomorium
フタフシアリ亜科/トフシアリ族
体長1.5〜4mmの小型のアリ.大あごは3〜5本(多くの種では4本)の歯をもつ.頭盾前縁中央は多少とも突出し,1本の顕著な毛をもつ.複眼は種により異なるが,少なくとも欠失することはない.後頭隆起縁は不明瞭.触角は一般に12節であるが,まれに10もしくは11節の種もある(日本産はすべて12節).触角こん棒部は通常先端の3節からなり,まれに不明瞭な場合もあるが,2節からなることはない.前中胸は融合し,あまり隆起しない.後胸溝の発達の程度は種により異なる.前伸腹節刺はないが,種によっては背面後方は角ばることもある.腹柄節下部突起は小さいかまたは不明瞭.
トフシアリ属Solenopsisやコツノアリ属Oligomyrmexの小型働きアリに類似するが,ヒメアリ属では触角こん棒部が2節からなることはなく,頭盾前縁中央に1本の毛をもつことで区別される.
一般に野外では植物体の空隙,石下などに営巣し,しばしば花蜜にも訪れる.種によっては家屋内の隙間に営巣し,食品や昆虫標本などを加害する場合もある.
種数は多く,300種以上からなり,汎世界的に分布するが,大部分はエチオピア区に産する.日本からは学名未詳種1種を含んだ9種が区別される.
解説者:緒方 一夫・寺山 守
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