属解説

ツヤクシケアリ属 Manica

フタフシアリ亜科/クシケアリ族


 働きアリは体長5〜8mmの大きさでほぼ単型のアリ。クシケアリ属に似るが,以下の点で異なる。触角べん節のこん棒部は5節。前伸腹節には刺がなく鈍い突起となっている。前中胸縫合線は背部でかすかだが明瞭。後胸溝は強く刻印される。そしゃく縁には,先端に大きな2個の歯が,つづいて12〜14個の小さな歯がある。PFは6,4。体色は全体が黄褐色,赤褐色,黒色,あるいは頭部と腹部が黒色で胸部は褐色。幼虫は先端が錨の形になっている毛をもつ。

 日本産の M. yessensis を含めて世界に6種が記載されている。M. rubida はユーラシア西部に分布し,bradleyi,hunteri,mutica,parasitica は北アメリカに分布する (Wheeler & Wheeler,1970)。M. parasitica の採集例は2回だけであるが,両方とも bradleyi の巣から発見されたので,寄生性だと推測されている(Wheeler & Wheeler,1968)。ただし,働きアリは存在する。

 日本にはツヤクシケアリと今回新たに加えた学名未詳のヒメツヤクシケアリの2種が分布する。今のところ両種とも国外での分布は知られていない。

解説者:小野山敬一・園部 力雄


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