大あごは頭部前縁の中央部近くに左右並んで出ており,長く直線状であるが先端部にいたって急に内側に折れ曲がっている。開いた場合は左右の大あごのつくる角度は180゜に達する。複眼は発達し,前方の背面寄りに位置する。頭部は長方形に近いが,側縁は複眼の後方で幅広く凹んでいるため,正面から見た輪郭はかなりの凹凸がある。胸部は細長く,前・中胸は多少とも隆起する。脚は長い。腹柄は円錐形に近いが頂部は急に細くなってとげ状の突起となっている。Anochetus 属に類似するが頭部背面の正中線には前胸との関節部から派生する線が走る点などで異なる。
特徴的な大あごは開いた状態でロックし,急激に閉じることができる。世界各地の熱帯,亜熱帯地域に広く分布し,温帯地域の一部にも広がっている。世界全体で約50種が知られているが,わが国で見出されているのはアギトアリ(O. monticola)1種だけである。
解説者:森下 正明