属解説

オオハリアリ属 Brachyponera

ハリアリ亜科/ハリアリ族


 中型から小型のハリアリで複眼は前方に位置する。大あごの基部背側面には小孔がある。胸部は前胸・中胸が隆起し,前中胸縫合線は明瞭で,顕著な後胸溝がある。中胸側板側面域の後背方には丸い葉片をもつ。腹柄節は鱗片状で比較的薄い。腹部第1節腹板の前方部の腹柄節との接続部は,他のハリアリとは異なり半円状の稜縁が裸出していない。雄アリは腹部末端節背板に後方に延びるカギ状の突起をもつ。

 石下,倒木下,朽木中などに営巣し,地表でも活動する。ハリアリ類の中では比較的敏速に動き回る。

 熱帯アフリカ区,東洋区,オーストラリア区の熱帯から亜熱帯域を中心に約10種が知られている。日本には2種が分布する。

解説者:緒方 一夫


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